ウクライナ戦争と西側経済

 西側がウクライナ戦争と呼んでいるものは、ロシアでは特別軍事行動と呼ばれている。そして対欧米に対しては祖国防衛戦争だと。ロシアにとってウクライナは兄弟だとか、また良心だけでなく、戦後のため、また戦争犯罪などと攻撃されないためにも、ロシアはたとえ核を使わなくても国力からすれば小規模な攻撃にとどめた戦闘を続けている。例えば五十万人ともそれ以上とも言われる犠牲者を出したイラク戦争などとは比較にもならない。民間の犠牲者が6人出たとか時々報道されたりしているレベルで、市長レベルの政治家などが敵対的言論を展開しても放置されたり、つかまっても解放されたりしている。ウクライナは世界中が味方だという錯覚と、ロシアが全力で戦っていて自分たちが健闘しているという誤った認識で、粘ればウクライナが勝てるというストーリーを皆に信じ込ませることでまた信じ込むことでいたずらに戦争を長引かせている。既に世界第三の債務国で、アメリカの大統領候補、ケネディJrによれば小規模農場主の権利をオリガルヒと海外投資家に明け渡した。国の資産を海外グローバリストなどに譲り渡したなどとはよく言われているところだ。これはエリツィンが同様にアメリカの食い物になって経済がめちゃくちゃになっていたのをプーチンが立て直し、再びアメリカ資本がロシアを欲しがっているという、プーチンアメリカの因縁がどれほどこの戦争で浮き彫りになっているかを想起させる。資源をてこにドルの基軸通貨としての価値を崩壊させる外交を押し進めてきたプーチンと反米国勢力とそれを許さないアメリカの戦いも、経済的にはドル崩壊の到来をこの戦争で却って早める結果となった。BRICS、すなわちブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの諸国は共通のドルとは違う通貨を作ることで合意するための準備をしている。行方はまだわからない。G7はE7だったか、中興国の集まりなのだが、GDPで近未来に抜かれると分かっているらしい。戦争株などの上昇等で金融バブルから金融不安も言われ、サウジの撤退から決定的になったドル崩壊にもより、アメリカ国債のデフォルトの可能性まで言われている。金融の構造というのはよくわからないが、アメリカは金融が普通の経済の5倍もあると言われ、金融工学と言われるもの、例えばリスクが生じたら補填するための金融商品など際限がない。金融不安は戦々恐々の状況かもしれない。銀行がいくつも破綻していて、スイスの銀行まで破綻している。欧米はいたずらにこの戦争を長引かせている。無論軍需株で儲かる者はいる。民主党の候補のケネディーも、共和党の候補のトランプも、この戦争への今のアメリカのやり方に賛成していない。私はさる筋からいつかドル崩壊の起こるだろう話と、経済的にはまずロシア方の勝利であろうことは事前に聞いていた。ドル崩壊については紹介されて本も読んでいた。こう見事にあたって驚いている。アメリカは金融の名目で世界中に紙をばらまいてるだけとも聞いていた。また前からこの戦争でロシアが負けることはありえないことも聞いている。アメリカがこの戦争を長引かせるのはロシアの国力を削ぐためだろうと聞いている。これはずっと変わらず聞いていることである。終戦は来年の米大統領選以降になるかもしれないとも聞いている。しかしアメリカが落とし所を間違えると三次大戦の危機もあると言われる。プーチンの忍耐強い危機回避のシグナルを西側諸国は無視していると、プーチンは主張している。トランプはドル崩壊は敗戦だとTVで発言している。今後の西側経済がどうなるかは悲観的に見れば相当深刻なのではないか。